地元の商店街がアーケードのリニューアル記念のイベントを行いました。色々な催し物が行われるというポスターを見かけたので、当日新しくなったアーケードの見物も兼ねて商店街を訪ねてみると、リニューアル前と比べてかなりの活気を帯びている様子が如実に分かり、地元の住人としても嬉しくなってしまいました。

その折、いつもよく挨拶を交わすこの商店街内に店を構える喫茶店のマスターと目が合い、こっちにおいでとイベント主催サイドのテントに手招きされました。何事かと近づいてみると、なんとこのイベントのために特別につくられたノベルティをプレゼントしてくれたのです。

地元の商店街イチオシのキャラクターがプリントされたマグカップで、とても可愛らしく、一緒にイベントに連れて行っていた5歳になる娘も大喜びしていました。マスターはこのイベントの実行委員会のスタッフでもあり、機転を利かせて私たち家族分のマグカップを更に手渡してくれたのです。

最初は何だか申し訳ないなと思ったのですが、とても可愛くて素敵なノベルティだったので、マスターたちのお言葉に甘えてお家へ持ち帰ることにしました。ノベルティとしていただいたこのマグカップは、以来、我が家の朝の食卓には欠かせない食器として活躍しています。

新規に開店した雑貨系のショップでお買い物をした時のことです。お店に入った瞬間から、ずっと目について気になっていたランチョンマットがありました。初めてのお店ではいつも大体、店内の様子をチェックして何も買わずに帰宅することが多かったのですが、この日は私の中のそのパターンが変化しました。

ランチョンマットが素敵すぎて、欲しいという気持ちがどんどんつのっていったのです。いよいよ意を決してその商品を手に取り、少し足早にレジへと向かいました。そもそもお値段もお手頃だし、今ここで買っておかないと、もし売り切れてしまったりしたら絶対に後悔すると思ったのです。

オーナーさんがレジを担当してくれたのですが、お代を支払ったのち、包装してくれた商品の入った手提げ紙袋を受け取ると、なんだか明らかにボリューミーです。よく確認してみると、包装された商品と共に、開店記念のメッセージカードと、非売品である大きな白いお皿がノベルティとして一緒に入れられていたのです。

私は嬉しくなって、おうちに帰るなり、ノベルティとしていただいたそのお皿をさっそくキッチンの食器棚に並べてみました。購入したランチョンマットとの相性も非常に良さそうです。以来、感激のあまりに私は、ノベルティをくださったそのお店の常連客となってしまいました。

子供のころからずっと通い続けている書店があります。最近はネットで買い物をすることが多くなってきているのですが、本だけは直接本屋さんで手に取って、更に中身を目で確かめて買うという一連の行為を大切にしたいと考えており、出来る限りその書店で実物を直接購入するようにしています。

先日も何か掘り出し物の本はないものかなと、その本屋さんのドアを開けました。見慣れた光景が目の前に広がります。この店内ならば、どのコーナーにどういった本が配置されてあるのか大体把握しているくらいです。まずはこのカテゴリから…と、専門書のコーナーに向かおうとした私を不意に書店のご主人が呼び止めました。

ノベルティとして特製のグラスを作ったから使ってみてという言葉と共に、品の良い箱に入った、透明度の高いスタイリッシュな炭酸水グラス2個を私に手渡してくれたのです。本屋がグラスをノベルティにするなんて面白いだろ？と、ご主人はニコリと目を細めます。私はこういうご主人のセンスが大好きなのです。

帰宅後、実際に使用してみたのですが、とても使い勝手が良く、本を読みながらその合間に冷たい飲み物をいただく際などには実に最適でした。後日、もらったノベルティの使い勝手の良さと、その意外性に感心したということを改めて告げると、当のご主人は照れたように笑い、それは良かったと静かにうなずいてくれました。